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絵巻を持って中国へ。2 [催事]


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浪裏

木版画の復興は仏典の普及に起因します。
仏教は中国より伝来したもの。そう、木版画は元々は中国から渡来した文化なのです。
しかし、仏典は白黒でした。なにしろお経しか書いていないのですから色を付けるなどの贅沢をする必要が無かったのです。
江戸時代になり、文化が円熟したころ多色でする技法を編み出したのが日本人でした。
見当を合わせて多色で摺ること。今回のワークショップでは、そこを体験してもらいました。

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摺りをはじめるとどんどん人が集まってきました。

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身振り手振りでやり方を伝えると、お互いに教え合いながらどんどん摺りを進めてくれました。
すごい積極性にびっくり。

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浪裏の富士と寅柄のぽち袋。二点分の版木を持って行きました。
日本と同じく干支のある中国の人たちには、寅柄のぽち袋はとっても喜んでもらえたようでした。
意外なことにほとんどの若者が「これしってるよ!」「ホクサイだよね」と浪裏の富士の前で口々に言うのです。
歴史の教科書に大きく載っていたのだそう。このワークショップを通して、彼らの記憶には教科書の記述だけでなく、実際目にした艶やかな浮世絵と手を使って摺った感覚も一緒に残る事でしょう。

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絵巻を持って中国へ。 [催事]

今、高橋工房では伝統木版画で絵巻を制作しております。

絵巻、というと皆さん鳥獣人物戯画や伴大納言絵巻、源氏物語絵巻等を思い浮かべるでしょう。
私共が只今制作中の絵巻は、平成の絵巻です。
ストーリーはポピュラーな、万人に馴染み深い「マッチ売りの少女」「ピノッキオ」「竹取物語」
を取り上げました。
そして肝心の絵につきましては

マッチ売りの少女を、小杉小次郎先生が。
ピノッキオを、舟越桂先生が。
竹取物語を、堀川えい子先生が描き下ろしてくださいました。

伝統手摺り木版の技法を用い東京と京都の職人十数名が技を競い合い、只今鋭気制作中です。




さて、その絵巻事業の紹介を通じて伝統木版の事を知って頂こうと、高橋工房は中国・西安へ行って参りました。
シルクロードの最果ての地、かつては長安と呼ばれた歴史の都。
都市の造りが京都を彷彿とさせるのです。なぜでしょう。
それは遥か昔に、遣唐使小野妹子が同じ地を踏み、都市構造を持ち帰った為なのです。
他にも、寺社仏閣では法隆寺倉物殿の様な建造物があったり、東大寺の屋根とそっくりな姿形を見たり。
文化交流の跡が色濃く残る街でした。

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こちらが絵巻の展示風景です。
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中国語で書かれたキャプションに心が躍ります。

絵巻のレプリカと、絵巻を収める桐の御箱には皆が足を止めておりましたが、原画と木版で再現した絵を並べて掲げたところ、あまりにも再現が忠実になされていることに皆さん大変驚いていました。「まさか、これが木版画なの!?」と。

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伝統木版の代表旗手である浮世絵は多くても10版程です。しかし、現代絵画の再現ともなると150色は重ねることになります。重ねれば重ねるほど、画面の色味は奥深いものになりますが同時に紙を150回、絵の具を吸わせて、擦ることになるわけです。紙を何度も濡らしたり乾かしたりを繰り返せば次第にゆがんできて、見当が合わなくなってきます。普通に考えると、これは到底無理と思われる話です。
それを、成し遂げてしまう。これは如何に職人さんの腕が凄いかを物語っています。

その再現をした職人さんと同じ木版画の技法を体験してもらおうと、ワークショップも行いました。



タグ:絵巻

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